葬儀社銀座&特養銀座 令和4年9月 |
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拙宅の側を通る有馬街道(国道428号線)沿いに、又又葬儀社が一軒出来ました。私が神戸に転居してきた20年前には、近くに2軒の葬儀社がありましたが、少しづつ増え始め、拙宅から前後5㎞程の間に6軒もの葬儀社が並び、今回又一軒出来、7軒も葬儀社が並ぶ事になりました。 葬儀社とはそんなにも儲かる商売なのでしょうか?。神戸市鈴蘭台周辺は高齢化が進み、葬儀件数が増えていると言う事でしょうか?。 同じ区間にパチンコ屋は3軒ありガソリンスタンドも3軒・コンビニは4軒ありますが、それらと比べても葬儀社の数は多すぎる様に思われます。 葬儀社を新規開設する時は周辺住民の反対運動が起こり、建設しにくいとの話を聞いた事がありますが、拙宅周辺の有馬街道は山間を縫って走っていますので、民家が少なく反対運動が少ないのでしょうか?。 数えた事はありませんが高齢者養護施設(特養やショートステイ施設)やリハビリ施設・有料の老人施設等も軒を並べ、恐らく10軒以上はあると思います。又、有馬街道を離れた鈴蘭台町内にも葬儀社や高齢者の介護施設は沢山あり、鈴蘭台周辺は如何に高齢者が多いか御推察頂けると思います。 ![]() ![]() 今までは特養やショートステイと言った介護施設を他人事と考えていましたが、私共夫婦も80歳目前です。何時なんどき、施設のお世話になるか分りません。私は高齢者介護施設で宿直の仕事をしていますが、入居者の様子を垣間見る度に、職員の方々の手厚い看護に頭の下がる思いです。しかし同時に入居者の皆様には申し訳ないのですが、私は人様のお世話にならず、ピンピンコロリと死んでしまいたいと思ってしまいます。 しかし死に様だけは選択の仕様も無く、・・・煙草を吸って肺癌で死ねる事を願うばかりです。コロナで死ねればそれも良し、とは思っているのですが、どうやらコロナウィルスは私を避けている様で、取り憑いては頂けません。 「アホは風邪をひかない」と申します。コロナも風邪にしか過ぎずアホな私を避けているのでしょう。 私には膵嚢胞があり、膵嚢胞のある方は死亡率の高い膵臓癌になる確率が高いそうですから、膵臓癌で死ぬのも良いと思っています。先月お知らせさせて頂いた「ファクトフルネス」の作者ハンスロリング氏も膵臓癌で亡くなっています。 家内が動けなくなれば出来るだけの介護をしたいと思いますが、私一人で介護が出来なくなっても子供や孫に迷惑をかけたくは無く、施設のお世話を受ける事になるでしょう。 私が倒れた時に家内の手を煩わせるのは気が重く、かと言って施設のお世話になれば色呆け爺と皆様に嫌われるのは必定です。 やはり癌で死ねるのが最良の様に思います。 (不幸にして癌で死ぬ事が叶わず、惚けて介護施設のお世話になれば、施設は禁煙になっていますので、私はニコチン不足で前頭葉は益々衰え、理性で本能を抑える事が出来なくなります。 介護士のお姉さんに抱きつき、お乳やお尻を触り、股間に頭を・・・・・etc!! 施設に入る前からこんな妄想をしているのです。施設のお世話になれば益々惚けが進み、間違いなく痴漢行為で退去させられます。妻や息子・娘・孫は軽蔑の白い目で私を見るでしょう。 以前、冗談話としてアニメ「ちびまる子」のスポンサー、「ミツウロコ」社の練炭の話をさせて頂きましたが、家族から白い目で見られる位なら、ミツウロコの練炭を真剣に考える方が良いのでしょうか?。) 神戸市北区は神戸市の面積の43%を占め240km2もありますが、人口は20万強でほとんどが農村山林地域で、神戸では最も人口密度の低い地域です。旧神戸市街への通勤者のベッドタウンとなっていて、拙宅の周辺も山を削り住宅地を開発した所で坂道の多い街です。 鈴蘭台から神戸市内の三宮まで15km程ですが、以外に不便で電車では途中の乗り換え時間を含め半時間、料金は500円もかかります。 (料金は日本一高いと言われる神戸電鉄です。) 神戸から大阪迄電車で半時間、320円で行ける事と比較すれば神戸電鉄が如何に遅くて電車賃も高いかお分かり頂けるでしょう。 北区の発展の為には電車網の整備が必要ですが、山間の曲がりくねった急斜面を走る特殊車両ですから、これ以上の時間短縮や料金引き下げは無理なのでしょう。(鎌倉の江ノ電程、酷い電車ではありません。) 私共夫婦は度々三宮や元町に出かけますが、毎回車で行きます。車でも半時間ほどですが、電車賃より駐車場代の方が安いからです。 昭和の始めこの地の開発に当たり関西の軽井沢のイメージで「鈴蘭台」と名づけ、近くにはスズランの別名の「君影町」の地名もありますが、軽井沢とは大違い、別荘地では無く完全な住宅地となりました。どうやら美しすぎる名前に名前負けをした様でございます。 昭和の時代、高度成長の波にのり、宅地開発が盛んに行われ、住民も急速に増えたのでしょう。平成・令和になり、少子化・高齢化の波は、経済低迷を続ける神戸に重くのしかかり、北区の様に企業や商業施設の少ない地域では、若い方々は不便な北区を避けて便利な神戸市中心部へ転居される方が多く、益々高齢化が進んでいるのでしょう。 私共夫婦も後期高齢者ですが、私共が住んでいるマンションも高齢者が多くなりました。逆に若い人は少なくなっている様で、直ぐ前に中学校が有るのですが、空き教室が沢山ある様で、広い校庭で行われる運動会も生徒数が少なく寂しい限りです。1,974年(昭和49年)新設された県立高校も側にありますが3年後には近くの高校と統合されるそうです。僅か50年程で高校が統廃合されるとは、この間の人口増減が如何に激しかったかご理解頂けると思います。 後20年もすれば団塊の世代も殆ど死に絶えてしまいますので、鈴蘭台周辺はゴーストタウンと化してしまうのかも知れません。国道沿いに立ち並ぶ葬儀社や介護施設も、顧客がいなくなり廃墟と化してしまうのかも知れません。 私も近い将来葬儀社にお世話になるのでしょう。「家族葬と雖も油断していると結構高くなる」との話を聞いた事がありますが、これ程沢山の施設があれば、競争原理が働き、私でも利用できる格安の施設もあるはずと、安心しております。家内には「私の葬儀は葬儀社の言いなりにならず、近くの葬儀社数社から見積を取り競争させて30~40万円以下ですませろ」と伝えています。 (家内の事ですから、そんな心配はせずとも直葬で格安に済ませるのかも知れませんが、信仰心の薄い私ですから、不満はありません。 私は次男で守らねばならぬお墓は無く、孫は嫁に行った娘の子供で、私の息子には残念ながら子供がいません。お墓を作った所でいずれ無縁仏になりますので、お墓は作らず散骨する事に決めています。) 玉梓(たまずさ)の妹は花かもあしひきの この山陰に撒けば失せぬる ・・・・萬葉集、詠み人知らず 美しい妻は花であったのか、この山かげにきて撒けば風に吹かれ消え失せた。 「玉梓」は妹にかかる枕詞、「あしひき」は山にかかる枕詞です。 万葉の昔にも散骨の習慣はあったのです。 私には歌の才がありませんので、こんな哀切に充ちた歌は詠めませんが、気持ちだけは万葉人に負けず、哀悼痛惜の思いで妻の遺骨を散骨します。 逆に私が先立った時は、妻は恐らく邪魔なゴミを捨てる様に、鼻歌を歌いながら清々とした顔をして散骨するのでしよう。 |